孤独な生徒会長

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「で、なによ?」 「生徒会長、いるじゃん? いつも顔色が悪くて、生臭くて、キザなのに皆に慕われてる奴」 「ちょっと言い方! 九条君でしょ。生徒会長の名前くらい覚えなさいよ」 「彼は一年の時からあんな(ふう)なのか?」 「また『(ふう)』質問? 一年生の時は同じクラスだったけど、もっと腰が低かったかな。私が話しかけると、いつも怖ず怖ずして応えてた」 「あぁ、いずなが怖かったんだろうな……」 「はぁ?」 「何でもない! サンキュ。また聞くかも!」  山之上はそう云いながら、手を数回振りさっさと教室を出ていこうとする。私は慌てて叫ぶ。 「いいけど、次は何か(おご)りなさいよっ」  彼は振り向かずに右腕を挙げて軽く振ると、何処かへ行ってしまった。何だったんだ? あいつが一番良くわからん。
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