4月7日に戦メリ君がやってきた

「あと、日本にはアメリカがバックについてくれて『日米安保条約』というのがある。日本国を攻撃する国が現れたらアメリカ軍が日本に代わって復讐してくれる、ということになっている。本当にそうなのかどうか、何しろ実績がないので疑問視する意見もある。とはいえ日本に本格的な再軍備を許すと、何しろ主要都市に加えて首都を焼かれても音を上げない国民性ゆえ、彼らも恐ろしかったのだろう。でも、アメリカも色々忙しくなって、それに軍備にはお金もかかるし、日本もある程度まで自分で守れ、と。それで『自衛隊』。『自衛隊』立ち上げの時には多くの海軍・陸軍出身者から多大なる教えを請うたことは言うまでも無い」
「ジエイタイ……あまり軍事的なニオイがしない名前であります」
「でも馬鹿には出来ない。航空自衛隊もジェット戦闘機を持っていて、訓練では米軍の戦闘機を凌駕したこともあるんだよ」
「ジェット？ジェットエンジンが実用化しているでありますか？」
「核兵器は持っていないけれど」
「カクヘイキ？」
「そうか、昭和20年と言っても4月だから、まだアメリカに原爆を落とされたことを知らないんだ」