再会

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俺は、彼女に、 『俺の仕事は、いつも忙しいから、メッセージのやり取りとか、電話で話すとか、殆どできないと思います。でも、貴女を蔑ろにしている訳じゃありません。そこを信じて欲しいです。』 と、伝えた。 『やり甲斐のあるお仕事ですし、誰かを支えたり、笑顔にするお仕事と思ってます。心のお医者様ですよね。和多志もそんなお仕事をしたいけど、同じ様な事は、和多志にはできないから。お仕事の邪魔はしたくないので、大丈夫です。この年齢ですから、そこは、理解できます。』 と、彼女は、答えてくれた。 俺は、嬉しかった。 そんな風に言ってくれた人は、今まで居なかったから。 『ありがとう。』 そう、俺は、彼女に言った。 彼女を送り届け、自分の家へと向かう。 ずっと一緒に居たいが、そうもいかない。 彼女には、彼女の生活や仕事がある。 それは、俺も同じ。 少しの寂しさを感じつつ、彼女と付き合う事になったという幸せを噛み締め、また明日からも頑張ろうと思う。
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