第七曲 ムーン・リバー

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順調にいくかと 思われた再婚は、  「他のママはいらない」 娘の一言で…断念せざるを       ……得なかった。 どんなに早穂子を欲しても どんなに早穂子を愛しても 娘を泣かせる… いらぬ辛抱をさせるわけには…。  「待ってくれとは言えない」 そう早穂子に言ったあと、  「いや、五年しての今日…   もしも一緒になれる日が   くるなら、いつもの駅で   いつもの時間に…」 くだらぬ未練を口にした。 早穂子は… 早穂子は、こんなときにも ただ微笑んで、頷いて 僕を見送ってくれたのだ。 それからしばらくして… 早穂子は仕事も住居も整理して     ……去っていった。
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