しょうがないでしょう

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「由鶴さん、今日の素敵なステーキは、わさび醤油でいきましょう!」 「それも良いけど、色々試そうよ。プレゼントの中にトリュフ塩あったし」 「あったね!塩の詰め合わせみたいなやつ!じゃあ、色んな味やろっか」 「いいね、楽しそう」 なんだか、くすぐったいけど、幸せな家庭を築いていける気がした。 それから、うちに帰ってきてステーキを食べた。宇田の話を適当に聞きながら食べるステーキは、なんだか本当に素敵な幸せの味がした。 ひとくちサイズに焼いてくれたから、それぞれ色んな味を試してみた。お肉自体がめちゃくちゃ美味いし楽しかったけど、けっきょく宇田の提案のわさび醤油がいちばん美味しいと思った。 俺はまた、宇田に従おうと決めたことが1つ増えた。 それから、アイスケーキも食べた。かわいい砂糖菓子のキャラクターがケーキ(というかアイス)の上に乗っていて、そいつはまだ食べずにとっておいてある。可愛くてもったいないからっていう理由もあるけど、いちばんの理由はあんまり美味しくないから。 アイスケーキは数種類のアイスがワンホールのケーキになっている。お気に入りのパチパチする味の部分ばっかり食べていたら、宇田に怒られた。それでお勧めされた苺のチーズケーキ味を試してみたら、美味しくてちょっとハマりそう。 「ねえねえ!」
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