10人が本棚に入れています
本棚に追加
パシン!
「どうもしない。あなたがどうするか。頬叩いてごめんなさい。殴るなら殴ってもいい。だけと1つだけ聞いてほしい...目を覚ましなさい、あなたに似合うあなたにちゃんと釣り合う相手はここにいない、他にいるから視野を広くもっと上を見て。あなたは『とても優しい人』だから『大丈夫』『あなたには他にいい人がいる』。彗君」
「...やっぱり麻痺ちゃんだ」
男の人を叩いたのは初めてだった。叩いた瞬間DVになり殴り返されると思った。なのに何でねぇ何でなぜそんな顔をするの。
「好き。好き好き」
「え!?」
抱き締められた。ギュッゥって。彼氏が彼女を抱き締めるように愛のある抱き締め方で。あれ?あれれ?あれあれ?おっかしいなぁ。何だこのラブコメ展開。気持ち悪い。夢だ夢に違いない。それかこの人の性癖だ。こんな奴を誑(タブラ)かして快感を得るのだ。それか誰かに雇われている。ぼくを貶(オトシ)えるように。神様が罰をおちょくっている。それに違いない。そうでもなければぼくは納得しない。
「キモイキモイ!!離して!!」
「俺キモくない」
「...ごめん。じゃなくて!いいからほら帰った帰った!!言ったでしょあなたには他に良い人がちゃんといるからぼくみたいなの引っ掛からないで次に進んだ進んだ」
最初のコメントを投稿しよう!