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終わりの日まで、残り9日
次の日。
青年は、溜まりに溜まった郵便物の整理をしていた。
市役所からの封筒、近所のスーパーのチラシ…。何の変哲もない郵便物ばかりだ。
のんびりとテレビを見ながら、青年は黒い封筒を開けた。
その中身を見た途端、ぼうっとしていた青年の意識は一気に現実へと引き戻された。
そこには一枚の紙きれが入っていたが、紙にはべっとりと血糊が付着していたのだ。
紙を握る手が思わず震える。
悪質ないたずらにしても質が悪すぎると、青年は思った。
訝しみはしたものの、結局いたずらだろうという結論に至り、紙は丸めてゴミ箱へと放った。
その後警戒はしていたが、特に変わった事は起こらず、青年は普通の一日を過ごした。
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