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終わりの日まで、残り8日
今日もまた、新たな一日が始まる。
青年は朝食を食べて大学の準備を済ませると、ドアを開けて外へと足を踏み出した。
鍵を掛けようと振り返ると、大きな赤い文字が目に飛び込んできた。
『死ね』という文字からは、所々液体が垂れている。恐らくスプレーか何かで書かれたのだろう。
直接的な言葉は、いとも容易く青年を恐怖へと陥れた。
一昨日届いた手紙に続いて、この文字。いくらなんでもおかしいと思い、一先ず友人に連絡した。
一人で抱え込むには、あまりにも怖い出来事だった。
家のドアの前で佇むこと数分。友人に宥められ、どうにか気持ちを落ち着かせると、青年は大学へと向かった。
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