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終わりの日まで、残り4日
また次の日。今日は休日だったので、青年は友人と会っていた。
友人と別れた後、賑わう街中を歩いて帰宅する。
街は人混みで溢れかえっていて、少し油断をしようものなら人の波に飲まれそうだった。
青年が器用に人の隙間を潜り抜けていると、正面から歩いてきた女性にぶつかった。
強い衝撃に一瞬動揺し、ふと体の脇に添えていた右手を見ると、持っていたはずの携帯電話がなかった。
青年は愕然とするが、ぶつかった女性は既にどこにいるか分からなくなっていた。まして、女性の容姿など覚えているはずがない。
どうすることもできず、泣き寝入りをして帰宅の途につくことしかできなかった。
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