25人が本棚に入れています
本棚に追加
リハーサル
7年ぶりの故郷。
恩師に呼ばれて。
私は、小さな駅のホームに降り立った。
「春花ちゃん。私の仕事、手伝ってくれない?」
ユカ先生から連絡があったのは、2ヶ月前のことだ。
躊躇う私に、ユカ先生は、今日のイベントだけは出てほしいと言った。
駅に着いたその足で、私は小さな市民ホールへ向かう。
ユカ先生は、この土地でずっとダンスの講師をしている。
私も、先生のダンスクラブ出身。
先生が私に言った「仕事」とは、ここで子どもたちにダンスを教えないか、というものだ。
断るつもりでいる。
イベントを終えたら、すぐに東京に戻ろう。
最初のコメントを投稿しよう!