海の星より…

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……… 『……ずっと昔の話です。星のようには光らないヒトデは、初めて見た世界に憧れたのです。そして体は地に眠り、魂はここにいます』  そのお星様は昔を思い出し、そっと広い海の方を見つめました。 『あなたもなのね!わたしたちを見て、さびしいとおもう人たちがいなくなるといいね!』  隣りにいた小さなお星様は嬉しそうに笑います。  そして地上を見つめたあと、小さく声を上げました。 『あ…!!』 『小さな星さん、あなたはこの地の辺りが見えると嬉しそうにしていますね。なぜでしょう?』  そう聞かれた小さなお星様は、嬉しそうに笑って答えます。 『わたしの大好きな人がね、わたしを見つけてくれるときだから!』  ヒトデだったお星様は、嬉しそうに笑う小さなお星様を見て自分も嬉しくなり、そっと周りを見渡しました。 『…きっとみんな、見てくれるであろう誰かを想って光り、見てくれた相手を勇気づけていくんですね…』  小さなお星様はさっきよりも嬉しそうに笑いました。 『そうよきっと!あなたもキレイに光っているもの、とっても!あなたのこと、だれかもきっとおもっているわ!』 『ありがとうございます…!そうですね、自分たちを想ってくれる相手がいてくれると思えるのは、とても嬉しいことでしょう』 『うん、わたしもそう思うの!』  そう言って、二つのお星様は笑い合いました。 『私はずっと、知らなかったこの世界を見つめていましょう…』  二つのお星様は、ずっと地上を見守りました。  自分の居場所が変わっても、自分を想ってくれる相手がいれば、きっと自分たちは輝いていられる。  そう信じて…
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