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「かんぱーーい!! 」
みんなの手にあるのはオレンジジュース。今年のお花見はアルコールなし。俺は高校生だから、お酒飲まないけどさ。伊織先生が母さんが妊娠したお祝いをしたいって今回は母さんも参加してる。
俺は家でいつも見てるから日常なんだけど、他のメンバーからしたら親父と母さんの仲の良さが結構意外だったようだ。
「はい母さん。あーーん」
「あーーん」
親父が母さんに唐揚げ食べさせるとこから始まり、レジャーシートの上でそっと手を繋いでたり、親父の肩に母さんが頭乗せたりして、とても高校生の息子がいるように思えない仲の良さにみんなびっくりしている。
「ちくしょーー! ちくしょーー!! 私もそんな嫁欲しいよーー! 」
分かりやすく寝っ転がって拗ねているのは伊織先生だ。アルコールなしだから、悶々としているみたいだ。
「いいなぁ」
香多くんは、母さんが羨ましいみたいだ。まぁ親父大好きだからな。
げたんわくんとか良くんはカラオケに夢中で気にしてない。
アッキー&マッキーは対抗してるのか、あーんさせあってる。
「仲良しですな。うちも仲良しですが、親父さんと瑠璃ママさんは新婚のようですなぁ」
タッくんは落ち着いてるなぁ。
「当たり前だよ! 結婚七十五年まで私たちは新婚なのです! 」
親父、それ下手したらひ孫いるぞ? まぁ俺が期待に応えられるかは分からないが。
「ふふ。熱々のはいいですが、女体化した息子さんが冷めた目をしてますぞ? 」
五丁目さん……、俺を気にしないで……。
母さんがみんなの可愛い格好見たいっていうから、母さんがコーディネイトして、その服の金額全部伊織先生出したけど、太っ腹な伊織先生はやっぱり拗ねている。
「いいないいな! あーんさせ合いたいよーー! 」
正直に言って面倒臭い。とっかえひっかえ女の子と遊んでいるのに伊織先生にそんな願望あるとは……。
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