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「変な人だと思ったけど真っ直ぐだと思ったし、私もお父さんを打ち倒すために側にいることに決めたの。それから私たちは学生結婚したのよ。まぁお父さん、その頃から画家としては売れ始めた頃だからね」
親父がまたうふふーーと笑う。聞いていたメンバーは神妙な顔持ちだ。そりゃそうだよ。こんな話、どんな顔で聞けばいいんだよ!?
「す……素敵です……ね」
薫蘭風ちゃん、無理しないで!
「うふふ。私はお父さんと暮らしてある答えに行き着いたわ。女の強さは拳で決まるって」
母さん、キメ顔で言ってるけどキマってないからね!?それって暴力だからね!?
「でもね、私はお父さんを散々ぶん殴ってきたけど、まさか瑠璃がお父さんを散々に蹴り飛ばすようになるのは予想つかなかったわ。やっぱりお父さんって力で屈服させたい魅力あるのね」
母さん……やめて……。俺、心が痛い……。みんな、俺を憐れんだ目で見てんじゃん……。
「女は拳か! 拳を鍛えれば女の子にモテるか!? 」
突然伊織先生が起き上がる。
「いい話だった! ありきたりならば寝るとこだったが素敵だ! 瑠璃ママさんは素敵な御仁だ! 」
「うふふ。どういたしまして」
伊織先生と母さんが意気投合したーー!!
「うふふーー」
親父もうふふじゃねーんだよ!
あとは普通にお花見だったが母さんの話した馴れ初めのせいで俺と薫蘭風ちゃんは、お花見の間じゅう頭を抱えていた。
聞かなくていい話ってあるのな……。
四月に続くよー!
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