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「住んでる地区も違う、中学も違う。年に数回顔を合わすか合わさないかみたいな関係なのにフツーの友達面して連絡取り合おうとしたり夏実の恋愛相談に乗るなんて、フツーじゃないもんな。どうせ『あわよくば』って思ってたんだろ?」
「そりゃ思うよ!片想いしてるってなつこから聞いた直後はショック受けたけど、ほぼ毎日メールしてたから絶対俺にも勝算有ると思ってた。」
滉の話に全く嫉妬心は生まれないどころか、俺自身そんな経験した事ないのに内心「うんうん」と同感の頷きをしてしまう。
「俺よりも王子様っぽいもんな、お前。」
続いて俺の口から出た無感情の「王子様」に滉は更に反応して
「そう!!それだよその王子様ってヤツ!!
中2の時からなつこが繰り返し言ってるけどなんなんだよあのエピソード!!マジで意味が分からねぇんだけど!!」
顔を隠していた手で人差し指を俺の鼻先に突き立ててきた。
「悪いけど俺も意味分かんねぇんだ。なんで肩車しただけで王子様と感じたのか、それ以来俺を意識して片思いを持続させてきたのか。」
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