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滉の感情が昂っていくのを全身で感じる。
「なつこの想いが通じた後も、俺はおっさんの態度に失望した。付き合うって言ってもなつこからデートしたいって言わない限り出掛けようとしないし、キスやハグだってなつこからいつも先にするし、手を繋いでくっついて歩きたいが為にヒールの高い靴ばっかり揃えて姉ちゃんの服借りて精一杯背伸びしてさぁ。なつこばっかじゃん努力してんの!」
「……夏実はそういう事も滉に相談してたんだな。」
「相談じゃねぇよ。俺が毎回聞き出したんだ。なつこは『おっさんに自分の好きが伝わってれば充分だ』って言って、俺と茉莉の仲が進展してくのをニコニコしながら『良かったね、幸せそうだね』って言うんだ。」
「うん……。」
「なつこは女だから10代の男ほど性欲無いとか幻想抱てんだろ?おっさんが簡単に言い放った『Hは18になってから』ってヤツも、なつこは毎日カウントダウンしてたんだからな!『あと何日で18になれる』ってカレンダーの日付見ながら呟く女の気持ち考えた事もないんだろ?」
「…………。」
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