安らぎ1

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安らぎ1

今宵も田辺のPCが立ち上がる 「さぁて、どういうふうに攻めて行くか……」 カタカタカタカタッと考えると楽しくてキーボードを叩く指先も軽やかだ。 - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - イベントを開催するよ。 本日より1週間、より光のいい画像を撮れた数人に賞品を出すよ。 賞品は[ 藤堂 光を数分間、直に触れる権利] もちろんどこを触ろうと君しだい。 我こそはという参加者はイベントスレに画像を貼り付けエントリーすべし。 君達の力作、待ってるよ。 管理人X - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - 「さぁて、光くん。明日から1週間忙しくなりそうだけど、体調は万全かな?」 田辺はクスクスと笑う。 「早くその可愛らしい美人顔が"見えない恐怖"に怯えるサマが見たいよ」 そう言って自作のピンボールゲームを始める。 アニメ化した制服を着て両手を後ろにつき、両足をセクシーに開いた光に向かってピンボールを当てる。すると当たった部分の洋服が少しずつ脱げていくゲームだ。脱がせれば脱がせるほど表情を変え、よりエッチな表情をする。 「我ながらいい出来だな……」 今日も田辺は自己満足の世界に浸り、1日を終えた。 ____________ 真夜中、大悟の部屋に訪問者が訪れる。それはもちろん光だった。 ベッドでいびきをかく大悟の傍に光は座り込むと下ろした前髪を手で掻き上げ、大悟のおでこにキスをした。 「う……ん」 大悟は寝返りをうち、背中を向けた。光は空いたベッドのスペースに寝転がり大悟の背中に顔を寄せる。男臭い汗の匂い。 【いい匂い……】 ギュッと後ろから抱きしめる。 「何……だよ、光。また来たのか?」 「来ちゃった。変な事しないから今日もこうしてていいでしょ?」 「まぁ……何もしねえってんならな」 「大悟の匂い嗅いでたらよく眠れる…んだ」 「あっそう」 【俺が寝れねぇんですけど……?】 暫くそのままじっとしていた大悟は起き上がり振り向いた。するとほんとに気持ち良さそうに天使のような顔で光が眠っている。 「やれやれ」 正面を向いて光の寝顔を眺めていた大悟はそんな光をぎゅっと胸に抱きしめてみた。 すっぽり自分の腕の中に入る光。 ドクンドクンと鳴る心臓。光の長い髪に鼻を近付けてみるとシャンプーのいい香りがした。 「はぁー。いい匂い」 そう言ってその髪にキスをした。
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