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安らぎ2
【俺ってコイツの事好きなのか?】
いや、俺はノーマルで。女が好きでまさか光の事なんて……。
でも何で自分の体をコイツに好き勝手にさせちまうんだ?
こんな細っこい野郎、ぶっ飛ばせば済む話なのに……逆らえねぇ。
こうして抱けばドキドキするし、コイツの顔を見ているとキス……したくなる。それってやっぱり……そう言う事なのか?
でも男としてそれだけは認めたくねぇ。
「光が女だったら問題ねぇのに。もしくは俺が女か……ブッ。キモッ」
そんな馬鹿な事を考えながら目を瞑る。
【どっちか女だったら忠志達みたく今頃……俺達付き合ってたりすんのかな?】
____________
「ん……はぁ」
大悟が何かに包み込まれるような気持ち良さに目が覚めた。
「ん?」
下半身の方を見ると光が朝イチで大悟のモノをパクリと頬張っている。
「ば……馬鹿。お前、何やってんだよっ」
「ふぁ?ふぁいふぉ、おふぁふょう(あ、大悟、おはよう)」
「おはようじゃねぇって」
「だって小大悟が僕のお尻ツンツンつつくんだもん。目、覚めちゃった」
「小大悟?」
「コ・レ」
光が大悟のモノを指差すとカァァァっと大悟の顔が赤くなった。
「う……嘘つけっ。ただの朝勃ちだろ?」
【確かに昨日変な事を考えながら寝たせいか、朝方女になった光とエッチする夢みたような……】
「どっちにしても辛そうだから抜いとくね?」
光は再びアーンと咥えた。
「抜いとくね?ってお前……あっ」
あーーー!!!!
【結局、朝から光に抜かれちまった】
大悟はブスッとタコウインナーに箸を突き刺す。
「おいおい、大悟。どうした?」
「お父さん、この子最近朝いつもこんな感じなのよ」
「何でもねぇーよ」
チラッと横目で光を見る。光はニイっと笑ってバナナをやらしく頬張った。
【光。このやろっ、てめぇ】
ダイニングテーブルの下で足での攻防戦が繰り広げられる。
「こらっ、大悟。行儀の悪い」
母親に小突かれた。
「って!」
【光もだろうがよ】
「ご馳走様でした」
光はそう言って涼しい顔をしている。
「あらぁ光くん、どこか具合でも悪いの?ここのところバナナと牛乳だけみたいだけど。おばさん、心配だわぁ」
「ちょっと最近食欲無くて。でも食べられるだけマシなんです。うちでは食べれない日のが多かったから」
「だぁかぁらぁ、お前はそんな女みたいな体になるんだよ」
大悟はそう言った。
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