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『筆箱もキティなんだ』
ホームルームが終わり、シャーペンと消しゴムを
返却された時に、渡瀬くんに言われた
『私、キティちゃんと同じ誕生日なの』
『キティに誕生日なんてあるの?いつ?』
『11月1日』
『俺、のび太と同じ誕生日』
『のび太くんに誕生日なんてあるの?いつ?』
『8月7日』
『なになに航平、もう仲良くなったの』
前の席の綾ちゃんが振り返り、ニヤニヤ笑っている
『違うって、シャーペンと消しゴム借りたから』
『航平、筆記用具持ってこなかったの?』
『始業式だから、いらないと思ったんだよ』
『そんなわけないでしょ』
そんな話をしていたら
始業式がはじまるから、体育館に向かう
ことになった
『ねぇ、綾ちゃんは渡瀬くんと知り合い?』
『うん、私と健太と航平は、幼なじみだよ』
『渡瀬くんって、一年生の時不良だったよね?』
『あー、荒れていたのはちょっとだけ
あんな顔だけど、今は真面目だよ
成績も、常にトップ争いしているし』
頭いいんだ
『いろいろあって、一時的に荒れたけど
根はいいやつだから、誤解してほしくないんだ
真琴、怖かった?』
『全然、そんなことないよ
むしろ、話しやすかったし』
『もしかして…恋の予感?』
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