37.ドラゴンスレイヤー(ズ)

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「身体が、・・・・・・大きくなってる」 「ああ、男の子ってのはいつだって成長期だからな。よそ見してると、喰っちまうぜ!!」  魔女の視界から黒い壁が消える。刹那、視界の下からせり上がる圧力に後ろに飛ぶ。 「お返しだ! ――『ドラゴン・ストライク』――!!」  流星の如く疾走する。ウィリアムの体内で循環し、加速したマナが全身の筋肉に浸透した。振り抜く拳はまさしく竜の一閃と化す。 「ぐっ――!!」  それを、とっさに右腕で受け止める。ファブニールに流そうとしていた魔力を総動員して身体を強化した。そうでなければ、この一撃で致命傷になると判断したからに他ならない。    右腕に受けた衝撃は緩和することなく、魔女の身体が絶壁に叩きつけられる。 「まだまだ! ――『ドラゴン・ストライク』――!!」  間髪入れず追撃の飛び蹴りが襲う。常人を逸した威力に渓谷が崩れだした。
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