一日だけの二人

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 二人は混み合うのを避けるために、終園(しゅうえん)1時間前に心亜への土産を買って、のんびりと出口へと向かった。気づけば詩織は少し遅れて、数ミリほどの瑛太の足跡を眺めて歩いていた。 ――終わっちゃう。  足が止まり、街灯に照らされる瑛太の背中と、そこへ続く足跡を見つめる。 ――なにこれ。胸が苦しい。 「大丈夫?」 「うん。少し疲れただけ」  立ち止まった詩織に気付いた瑛太が戻ってきた。瑛太は詩織の腕を取ると、その手をそっと自分のポケットへ入れた。  互いの気持ちを推し量るように無言で駐車場まで着くと、そのまま車に乗ってシーランドを後にした。
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