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03 嘆きの王と深き業抱く十三番目
嘆きの王ラメンティは美しい天空の島の主だった
命を生み出し あたたかな揺りかごを用意し 必要なものを必要なだけ与えて育んだ
島では生命皆等しき存在で
誰もが平和に 誰もが安らかに 豊かな生活を送っていた
だが 十三番目の命が生まれた時
それらの日々は崩れ去った
十三番目の彼らの愛は深かった
愛を与え 愛を求める彼らは 島にすぐになじんだ
だがそれ故に 愛はとどまる事を知らず
愛を押し付け 愛を騙るようになった彼らは激しく傷つけ合う様になった
過ちは一つ二つと重なり増えて やがては他の生命たちを脅かす様になった
ラメンティは島の惨状を見て嘆いた
そして
これ以上十三番目の行いを許すわけにはいかないと決断した
揺りかごをとりあげ 与える事をやめて 彼ら十三番目達を追放する事にした
そして島には平和で 安らかな 豊かな生活が戻った
けれど島には時折どこからか
今でもどこかで生きている十三番目の 嘆きの声が聞こえてくるのだった
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