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③打ち合わせ
明後日の14時になった。
自分の部屋で祐政は明かりをつけ、カーテンを少し開け、近くにある本でスマホをを立たせ、直哉から送られた招待URLを開く。
承認された後、スポーツ刈りで眉毛が凛々しく、いかにも体育会系の顔の男性とショートカットでおでこを見せた塩顔の男性が映った。背景は撮影場所の楽屋なのか鏡や着替え用のカーテンが見える。
画面の二人は軽くお辞儀し、スポーツ刈りの男性が口を開いた。
「こんにちは。祐政。」
祐政もそれに対し、挨拶をする。
「こちらこそ、こんにちは。直哉。月村さん。」
祐政が挨拶した後、直哉はニコっとしする。
「うん。では、さっそくだけど、打ち合わせを始めよう。実は、休憩中だから、あと30分しかない。だから、分からなかったら俺か一也に連絡して欲しい。では、一也。何をするか伝えてくれ。」
すると、塩顔の男性は祐政を見るように、笑顔で目線をまっすぐと画面を見つめ説明した。
「まず、機材などは直哉が出してくれるので、安心してください。僕も一応機材は動かせるので、大丈夫です。日時は、僕の予定からしてとりあえず土曜日の22時ごろから一時間。もし、その時に時間が入ったらその時は録画放送でお願いします。場所は、僕の所属事務所の一室か貸しスペース、地図はLINEで送りますね。ただ、互いが遠くの場合や荒天の場合はZOOM配信にするかもしれません。まあ、一言でいえば、西澤さんは場所と話す内容さえ覚えていれば、大丈夫です。ちなみに、土曜日は明日だけど、西澤さん側の事務所の許可がまだないのでありません。故に、ラジオは来週以降になります。これらは一応、今日中にLINEします。」
祐政はうんうんとうなずきながら、一也が言ったことをメモする。
一通りメモした後、ペンを置き、目をカッと開かせながら、口をニコリとした。
「了解。」
一也はそれを聞き、ホッとしたような顔になる。
「ありがとう。じゃあ、直哉に戻すね。」
一也はもうすぐ撮影だからか席を離れる。その後、直哉の顔が映る。
「じゃあ、よろしくお願いします。」
スポーツ刈りの男性はお辞儀をした。祐政もそれにつられぺこりとした。
ZOOMを通じた打ち合わせが終わった後、祐政は部屋から出て、姉にLINEした。
【明日、久々に事務所に行くわ。】と。
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