⑤タイトル

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⑤タイトル

 事務所にYouTubeでラジオをすることを社長に許可を得た日の夜、寝る支度を整えた祐政は、ふと、ラジオのタイトルを一也や直哉に聞いていなかったことに気付き、ささっとLINEにこの件について送った。  【ところで、ラジオのタイトル、決めていますか?もし、決めていないのであれば、図々しいと思いますが、一つ、案がありますが…。】  このメッセージを書き、送信した。  数分後、直哉のスマホが続けて着信音を鳴らした。二人からのLINEだ。  直哉が【そういえば、タイトル、決めていなかったな。】と、一也が【大丈夫ですよ。何でしょうか?】というメッセージが来ていた。  それを見て、祐政はほうっと息を吐く。そして、今日、事務所から家に帰る時、ふと頭によぎり、それ以降、頭の中で離れることがなかった言葉を打つ。  【「ラジオ部」は、どうでしょうか?】  しかし、これでは、二人に「なぜ?」と言われる可能性が高いと考えた彼は、タイトルの由来を、頭からぽっと出た思いつきで続けて書いた。  【二人が仕事ではなく、部活感覚でリラックスしてやれるようなラジオになるようにという意味で、このタイトルにしました。】  長丁場の撮影が終わり、くたくたになった一也は、家に帰ると、リビングの電気をつけ、スマホを開き、祐政のこのメッセージを読む。うんうん  読んだ後、一也は、このメッセージをもう一度読み、おおっという顔になありながら、【いいと思います。】というメッセージを送った。  直哉は、「OK!」というスタンプを送っていた。  これを見ているうちに、一也の疲れは少しなくなっていった  
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