10.家庭教師

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10.家庭教師

「はじめまして、家庭教師をさせて頂きます。モールトと申します。よろしくお願いしますね」 そう俺に自己紹介してくれたのは、今日から家庭教師をしてくれるモールト先生という人物。モールト先生は40歳くらいの優しそうな人で身長もこの世界ならではのようで大きい。お父様と同じくらい。 先生には印象をよく持ってもらわなきゃと気合を入れて、 「はじめまして。セシル・ヴィクトールです。本日からお世話になります!」 としっかーり挨拶をした 「礼儀正しいですね。セシル様は優秀だと聞いていますので、しっかり話をさせていただきますね。では、まずセシル様の魔力を測定します。測定してから、それに合った授業を組み立てていきますので。」 3歳だからと簡略化せずにしっかり話してくれるらしい。 そして魔力!!!ついに!!! 早く魔法使いたくてこの日を何度夢見たか! あらにぃもセシルなら大丈夫だと言ってくれたので、安心してできる。 するとモールト先生はカバンからなんだか平たい石みたいなのを取り出してきた 「これは魔力測定器と言いまして、自分の魔力であったり性質、属性など色々なものを細かく測定できます。」 このように。と言ってモールトが先にお手本を見せてくれる。 ________________________________ カレスト・モールト [火戦のモールト] 580歳 エルフ族 Lv 105 職業:家庭教師 属性:火 生命力:S 魔力:S 筋力:A 体力:B 敏捷性:B 知性:S _________________________________ 「基本、SからA、B、Cと力によって下っていきます。」 なるほど、、 その力や耐性が強いほどSに近くて弱いほどCに近いってことか! え?待って? 580歳!?え?どーゆーこと?? エルフ??あ、そーゆーこと??? 混乱してる俺をみて悟ったのか、モールト先生が説明してくれる。 「私はエルフ族なので寿命は800年ほどあります。もう随分歳をとってしまいましたね、、」 さすがエルフ、、。長生きなんだな。 でもエルフってもっとこう、、なんだろう。 ここにくる前まではもっと小さくて妖精みたいなものを想像したんだけどこの数日間でよくわかった。違ったみたいだ。 そして1番気になるのは、、、 「火戦、、?」 「ああ、話すのもお恥ずかしいですがそれは通り名というやつですね。 昔、私にもやんちゃをしていた時期がありまして、戦争に駆り出された時には直接敵を射撃する最前線にいたので、そう言った通り名をつけられてしまいました。」 と、苦笑いで説明してくれる。 [火戦のモールト]かっこいいと思うんだけど恥ずかしいみたいだ。 「通り名は王から貰うものですので、この画面から絶対消すことはできません。」 と、小さい声で説明するモールト先生の声は耳に届いていなかった。 ひたすら 俺もいつかかっこいい通り名欲しいな!とワクワクしていた。
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