10.家庭教師

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「では、セシル様。ここに手を乗せてください。」 「うん!」 手を置くと、フワーっと目の前に浮き上がった。何これ楽しい! ________________________________ セシル・ヴィクトール 3歳 ヒト族 Lv 15 職業:--- 属性:光 生命力:F 魔力:SSS + 筋力:E 体力:E 敏捷性:E 知性:SSS _________________________________ えーっと? 恐る恐るモールト先生の方を向くと、固まっていたという言葉が1番合うだろうか。 「こ、、れは。また、、」 え、なになに。 怖いからその間。 「モールト先生、、??」 うん。なんとなくわかるよ。 だってモールト先生のステータス?みたいなものには、Fも EもSSSもSSS +もなかった。 よく見る神様が付けてくれたーってやつかな? それなら体力とか生命力とか諸々SSSにしてくれて良くない?飴と鞭的なやつなの?? そんなことを考えていたら、モールト先生がやっと声をだしてくれた。 「少々、、、いや、とても驚きました。セシル様のものは見たことのない表示ばかりです。Eくらいならごく稀に居るみたいですがSSS、SSS +、Fと言った表示は産まれて初めてみましたね。」 、、、。 モールト先生って580歳だっけ。 580年間見たことないって相当なのでは? 「へ、へぇー!」 「これは旦那様や奥様、アラン様にも言っておくべきですね。」 といい、モールト先生は立ち上がり外にいるメイドに声をかけに行くみたいだ。 もしかしてみんなを集めるのかな 早くこの国の勉強をしたかったのに。 なんて、、言われるだろう。 こんな生命力のない人間、必要ないって捨てられるかな。 シーンと静まった部屋に時計の音だけが鳴り響く その度に、心が重くなっていくようで。 ネガティブなことばかり考えてしまう もともといた世界には戻れないだろう、 だって3年くらい経っても帰れないのだから。 帰るのかも、帰らないのかも、その方法も、いつなのかも、何もわからない。 今までの不安や恐怖がドッと押し寄せ、少し涙目になってしまう。 ガチャッ ドアが開くとともに慌てて目を擦る 「セシル?」 そこに居たのはあらにぃだった。 少し怖い顔をして俺を見てる もう話したのかな? 「なんでも、、」 「なんでもないわけないだろう?こんなに目から涙がでて」 あれ? 泣いてるつもりなかったのに。自然と出ていたんだ。 「俺はセシルの泣いている顔好きだけど、こーゆー悲しい泣き顔は嫌だなあ。ゆっくりでいいから、後で泣いている理由を教えてね。」 と言っていつものようにおでこにキスをされる。 それが、まだ愛情がある印みたいで嬉しかった。
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