ダンサー?とっさの行動

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ダンサー?とっさの行動

「あっ」  街角で、小さな叫び声がしたと思ったら、ひとりの若者がブレイクダンスを一発披露して、涼しい顔で去った。  その場にいた人々は、「すげーな。」「びっくりしたァ。」「でも、なんでいきなり?笑」と噂しあった。  僕は見ていた。  いや、視界に入ってしまっていたのだ。  ブレイクダンス直前、彼が片足を滑らせて後ろに倒れかけ、反射的にか、両手を後ろについて足を高々と上げたのを。  ブレイクダンスが始まったのはそのすぐ後だった。  流れるようなごまかし。    彼の足元には、バナナの皮が落ちていた。 (※バナナの皮で滑る……この昭和ギャグはまだいきてるのかな。)
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