宮下飴

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靴はボロボロで、何も考えずに歩いていると、見たことない景色が広がっていた。 通り過ぎる大人達、暗くなってくる。 「私、このまま死んじゃうのかな?」 そう思っていると、路地裏から温かいような光が差してきて、なんでか知らないけど足が勝手に動いて迷わず 路地に進んでく。 目の前に、森が広がっていた動物たちの鳴き声、鳥の姿を見る事ができた。 どうしてなんだろ?ここに来る前は コンビニとか、ビルとかあったのに 目の前は森林が広がっていて 後ろを振り向くと、暗い洞窟が見え目を擦るとさっきあった洞窟が消えていた。恐る恐る前を振り向くと、おかっぱ少女が着物と下駄を履いて目の前に、佇んでいた。 ビックリし過ぎて、声をあげようとした時 「シー動物さんたちが怖がちゃう」 そう言われ、なんとかギリギリ抑えられる事ができた。 「わたしは、かいちゃん よろしくね」 かいちゃんは、そっと手を差し伸べてきた。握手を待っているようだった。 恐る恐る、「わたしののなまえはあめ」早口で喋り、手を差し出した。かいちゃんは、ニコと微笑みかけてきた。 それから、たくさん話していつの間にか、怖いから、安心感へと、変わっていった。 「あのね、ここの近くに図書館があるノ!」そう言ってきた。 私は、考えずに図書館に行くことになった。(でも不思議だなぁ?本屋なんてこんなところにあるのかな?) そう思いつつ歩いていると、 木に絡みついたうっすらとたたずんでいる図書館が、待ち構えていた。 図書館と言うわりには、とてもボロボロで入り口に入るため、木で出来た階段がある。かいちゃんは、急いで階段を登り「ねぇねぇ早く入ろ!」そう言ってかいちゃんは、走って中に入っていった。 私も置いてかれないように必死に走ってみると、かいちゃんの方が幼いように見えるけど、断然かいちゃんの方が速い。息切れをしている自分とは大違いだ。かいちゃんは、息切れなんかしてなくて、一冊の本を差し出して来た。すると、そこに書いてあったのは
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