1.魔女の怒りは突然に

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1.魔女の怒りは突然に

「ご、ごめ!ルオ!!気持ちよくないよね。ぼく⋯⋯ぼく」 「⋯⋯泣くな、エドゥ。大丈夫だから!」 「だって⋯⋯だって」  天蓋つきの真っ白なベッドの真ん中で、俺たちは、夢見たその時を迎えていた。  ふわふわの金髪。まつ毛バシバシの大きな瞳。  俺の上に跨る体は、大人になる前の愛らしさと清廉さが同居している。  真っ白ですべすべ、もちもちの肌に今すぐ食らいつきたいのに。  ぽろぽろ。ぽろぽろ。真珠みたいな涙が俺の腹の上にいくつも落ちてくる。  初めての緊張からか、エドゥ自身が大事な場面に来てへにゃりと項垂(うなだ)れている。  待てよ、待て待て。  折角の初床だ。これからが大事なところだから、待って!  泣いてる場合じゃないんだ。  俺のナカはさっきから期待で、ずっと疼いてる。  今日の為に飲み物食べ物を1週間前から制限して、お肌の手入れも脱毛も完璧。  もちろん、ナカは洗浄済みで入念に高粘度液を仕込んである。  毎日の鍛練だって、本日に備えて強化してきた。何日だってお前に付き合えるだけの体力はあるんだ。  だけど、俺の天使は上に跨ったまま、悲壮な顔でふるふると首を振っている。 「ぼく、ルオを気持ちよくしてあげようと思って⋯⋯」 「うん、うん。わかってるよ。お前の気持ちが本当に嬉しい」  腕を伸ばして、柔らかい絹糸のような髪をよしよしと撫でる。 「愛してるよ、エドゥ。だから、続きがんばろ、ね?」  俺は背筋を活かして体を起こし、エドゥのぷるりと艶めかしい唇にキスをした。 「ほら、エドゥ。少しずつでいいよ。動いてみて?」  エドゥのそれは、とてもきれいな色をしている。  淡い桃色で先はつるりと丸く、すらりとした竿は頼りなげに震えている。  まだ誰にも挿れたことがない切っ先を、ぜひ俺の中に導きたい。  俺は足を開き、自分の後孔を二本の指でくぱりと広げてみせた。  人が見れば、かなり扇情的な恰好だろう。だが、俺たちは必死だった。  エドゥは、俺の後孔に当てた花芯を、少しずつ挿れようとする。 「ん、んんっ」  エドゥのつるりとした先が俺の孔の襞に触れる。  背中にゾクゾクとした痺れが駆け抜けた。
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