短編 ただの音楽バカにはなりたくない

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 私は寝室の窓を開ける。幾千もの星が空に散りばめられ、心地よい風が私の短い髪を揺らす。 「って、考えてたときもあったなぁ」  多忙だった人生に終止符を打ったのは、皮肉にもコンクール当日のコンクール会場での事故だった。  今世でも忙しいのには変わりないよね。私は忙しい方が性に合ってる気がするし、まぁいっか!  片頬に一粒のしずくが伝っていくが、私の表情には清々しさすらあった。 「よし、じゃあ新しい曲書いてみるか」  私は五線譜と羽根ペンを持つと、静かな夜に耳をすませ、浮かぶメロディーを(つづ)っていった。
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