ボクはタコ

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ボクはタコ

ボクはタコ 海にすんでいて 友だちはたくさんいるよ だいすきな食べものはキラキラひかる魚 とってもおいしいんだ ボクはお父さんを見たことがないんだ お母さんもボクらがうまれてすぐに死んじゃったみたい でも さびしくなんかないよ ボクたちには兄弟が少しいて いっしょに学校へ行っているんだ えへへ すごいでしょ タコの学校で先生に習ったけど タコの兄弟は10万ほどいるらしい 10万ってどれくらい多いんだろう でも 他の兄弟はどこにいるのかな? 会ってみたいな 先生が他にもたくさん教えてくれた この海にはこわいものがたくさんあるんだって 大きい生きものや タコを食べてしまう人間だってさ こわい生きものには会いたくないな あと 先生が教えてくれたのは 赤ちゃんをつくることをコウビっていうらしい そのコウビが終わると 男の子のタコは死んでしまうんだって 僕は男の子だから少しこわいな 女の子のタコはコウビのあと たまごを生んで 一生けんめいにたまごを守る そして たまごから子どもたちが元気に出てきてから 安心して死んじゃうらしい 女の子でも怖いな コウビをすると 大好きなお昼ねもできなくなっちゃう 大好きな魚も食べられなくなっちゃう 友だちとも会えなくなっちゃう それから まだ会ってない兄弟にも会えなくなっちゃう それはイヤだな コウビしたくないな でも それでもお父さんとお母さんはコウビして 僕を生んでくれたんだよね ありがとうね 次はボクの番か とてもこわいな イヤだな でも それでも お父さんとお母さんから勇気をもらえたから 大好きなあの子に 「大好きだよ」 って言ってみるよ 以上です。 読んでいただきどうもありがとうございました。 僕が書いた小説に、娘にお願いして絵を描いてもらいました。 焼酎(黒霧島)とタコ焼きが大好きで、飲むとテンションが上がってよく小説が進みます。アハッ
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