1人が本棚に入れています
本棚に追加
まあ見てろとエイちゃんは川に入って行った。俺は川原で三人のウナギ獲りを見ていた。
五分、十分。ぜんぜん獲れない。両岸からはミンミンジワジワとけたたましい蝉の声が降ってくる。太陽はこれでもかと照りつける。暑い。
だめだ!
俺はパンツ一丁になって川に飛び込んだ。
よお!
俺に気づいたタカちゃんとユウが手を振る。俺は流れに転びそうになりながら三人のほうに近づいていった。水が気持ちいい。
結局、エイちゃんとタカちゃんが雑魚を何匹かつかまえただけで、ウナギは獲れなかった。
「もういねえのかなあ」
ユウがつぶやいた。
「あしたは境川行ってみっか」
エイちゃんが言った。
「弁当持ってな」
言いながらタカちゃんはビクに入れてた雑魚を流れに放した。
最初のコメントを投稿しよう!