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タカちゃんたちとは小学校の前で別れた。俺はエイちゃんに聞いてみた。
「水中銃って万屋で売ってる?」
「売ってるわけねえだろ。自分でつくんのさ」
「じゃユウも自分でつくったんだ」
「ああ。俺んちでつくった」
真っ白なあれを自分で。すげえや。
「半分は俺がやったんだけどな」
「エイちゃん、俺もつくれるかな」
「やってみっか」
「うん!」
ということで、俺たちはエイちゃんちに向かった。
エイちゃんちの納屋には見たこともない機械がずらっと並んでいた。
「これが電動糸ノコ。これで板から銃の形をつくる」
「おおぉ」
「これがグラインダー。これで自転車のスポークを尖らす」
「俺、スポークもゴムもパイプもない」
「心配すんな。全部ここにある」
「いいの?」
「気にすんな。あるやつが出す。俺らはそうしてる」
「わかった。ありがと」
「で、これが万力。スポークのけつをこれに挟んで曲げんだ」
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