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・・・まじか。
気まずい空気が流れる。スバルさんは苦笑して、
「ああ、ごめんね。つい夢中になっちゃって」
そう言って、太一の内側をくすぐるように指を動かした。再び吐息が漏れる。スバルさんは、かわいいなあと微笑んだ。
モデルの男は頭を抱える。
「つうか昴。今日のギャラ、早くよこせよ」
スバルって、本名だったんだ。
「ちゃんと渡すよ。カズくんをイかせた後でね」
「え?ちょっと・・・んっあ」
太一のものを、昴さんが再び口に含んだ。人に見られていると思うと、なんだか恥ずかしくて集中できない。
「カズくん、こういうの嫌?」
「嫌っていうか、視線が気になっちゃって」
「そう。・・・ねえ円加。ちょっとカズくんの目、隠しててあげてくれる?」
「はあ?」
円加と呼ばれた青年は、冷え切った目でこちらを見た。
「頼むよ。その方がカズくんも集中できるだろうし。早くギャラ欲しいんだろ」
「ちょ、え?ウソですウソです、視線なんか気になりません」
太一はブルブルと顔を振る。
「本当?」
「なんでもいいから、早く終わらせてくれ」
円加さんの声が、どんどん低くなっていく。
「よかったよ。俺実は、人に見られるの好きでね。ならこのまま続けよっか」
「ええっ?!あの、待っ」
「ネコのお前、気をつけろよ。そいつ極度の変態だから」
気をつけろと言いながら、涼しい顔で髪をかきあげる円加さん。なにこの状況。ていうか、出てってくれないの?
昴さんが指を動かしながら、太一の竿を啜っている。生々しい音。恥ずかしいけれど、理性が飛んでいきそうになった。
・・・っ昴さん、うますぎ
息が荒くなる。何度もせり上がってくる快感。モジモジと腰が揺れる。太一はぎゅっと目を閉じた。
「っ・・・!カズくん、足、力抜いて」
「・・・え?」
先ほどから、昴さんの顔をずっと挟み込んでいたらしい。昴さんは苦しそうだった。
「ああもう、そんなんじゃ永遠終わらねえじゃん」
円加さんが苛立たしげにこちらに歩み寄ってきた。ローブの裾を揺らし歩く姿が美しい。
太一の頭の横に腰掛けると、円加さんは太一の上体を持ち上げた。後ろからハグされるように抱きしめられる。
この人、何して・・・
「ほら昴。早く突っ込んでやれよ」
太一は両膝の裏を抱えられ、円加さんに足を大きく開かされた。
「おまっ・・・!何してんだよっ!」
太一は慌てて身じろぎをする。けれど、両手は縛られたままだし、全く抵抗になっていなかった。昴さんが目を細める。
「ちょうどいいじゃない。カズくん、縛られるの好きなんでしょ。それにその格好、見ているだけで射精きそうだよ」
昴さんが自身の下着をずり下げ、硬くなったものを取り出した。やばい、確かに興奮する。太一の入り口に、先端が触れた。ぞくりと甘い痺れが走る。
「抵抗できないカズくん、最高に可愛いよ」
「あっ」
体重がのせられ、ズブズブと深く突き刺さっていく。快感に身が震えた。昴さんのものが、根元まで飲み込まれた。内側がめいっぱい広がって、昴さんが大きく腰を打ち付けるたび、中が全部擦られる。
「だから声、出し過ぎなんだって」
円加さんが手で太一の口をふさいだ。ピストンに合わせて、くぐもった喘ぎ声が漏れる。昴さんはうっとりとした顔で、夢中で腰を振っていた。
やがて。
内側で太一を貫いていた硬い熱がビクンと脈打つ。昴さんが達したのだとわかり、たまらず太一も白い熱を放った。太一の中で、昴さんのものはしばらくの間、どくどくと欲を出し続けていた。
心地よい疲労感。昴さんがとろけるような笑顔を見せる。
「俺たち、相性いいみたいだね」
気恥ずかしくなるようなセリフ。確かに、最高に気持ちが良かった。けれど余韻に浸る間も無く、円加さんが声を荒らげる。
「おい、ギャラ!早くしろ」
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