ヒーローになればオレもモテるはず

運命の腐れ縁

　疲れた。今日はゆっくり休みたい。ミルクティーとチョコタルトをコンビニで買ってきてある。

　そして背もたれのついた椅子に座りテレビをつけた。

　自炊するのも面倒な気分だ。

　たまたま映されたのは番組はニュースだった。

「ただいま大変なお知らせがあります。地球に宇宙人が現れたと警察に通報が複数届き、警察がただいま調査をおこなっています」

　あーあれ、テレビ取り扱うことになったのかと雛はニュースを見ることにした。

「宇宙のエビル星からやって来たと名乗る集団がT都G通りを破壊した後が確認されました」

　雛が事件に遭遇した現場に画面が変わる。

　写ったのは紛れもなく雛が事件に遭遇した現場だ。

「車両が四台破壊され街路樹が七本引き抜かれ目撃者の話ではそこにシルバーウィングマンと名乗るヒーローが現れ、地球を狙う侵略者たちを倒したそうです」

　そして画面がスタジオに戻った。

「そしてこれが目撃者が撮影した映像です」

　シルバーウィングマンとデストロイ総統たちとの戦いが映された。

　雛はその映像を見ながら、もっとカッコよく戦えないのかと毒づいた。

「まず、宇宙からの侵略者なんて荒唐無稽過ぎますよね？」

　女子アナが男性キャスターに質問する。

「しかし、この映像は本物でして………」

　本当に地球が支配されるなんて考えただけでゾッとする。