運命の腐れ縁

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「まず、このシルバーウィングマンとは何者なんでしょうか?」  アナウンサーの疑問はもっともだ。 「現在警察が調査を行っております。本当に私たちの味方ならばいいのですが……」  人間は簡単にヒーローを信じることはできない。ましてふざけたコスチュームで変な宇宙人からの侵略者と戦うヒーローなど。 「そこで私たちテレビ局が独自に捜査をおこないました」  女子アナウンサーがそう画面で告げると、画面が切り替わった。    映ったのは二階建てのアパートであった。 「このアパートがデストロイ総統の基地と思われます」  戦闘員含めた人数で暮らしているなら窮屈じゃないかと思った。 「ちゃんと家賃を収めているかは不明です」  さらにニュースは続く。 「えっと、まず疑問ですがなぜ警察は動かないのですか?」  画面がスタジオに戻る。 「先程の映像で、デストロイ総統たちが見せた力を警察は警戒しています。宇宙人による支配よりなにかの兵器ではないかという見方もありまして」  雛はなるほどと思った。誰の仕業かわからないが、地球の兵器かなんかとだと思ったほうが納得がいく。 「警察としては大規模な戦闘になるのを警戒し、慎重に作戦を練っているそうです」 「なるほど。しかし車を持ち上げたりした映像が本物なら、今まで見たことのない兵器になりますね。そこに誰がやったか見当はついているんでしょうか?」
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