ファーストコンタクト

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「ごめんなさい、わたし急いでるの」  動画を見るために。 「そんな~飲み食いぐらいこっちで出しますから」  しつこい! 「あのね‥‥あなたたち、わたしガキ嫌なのよねー」  丁重に断ろうとしたが、ついイラッとしてしまった。だいたいなんで年下におごってもらわなきゃいけないんだと。 「僕らそんないい加減なガキじゃないっス」 「後生ですよ。お姉さん」  相手も引き下がらない。こういう男がいるから大人の彼氏が欲しいのだ。 「あんたらね。そこらで女の子に声をかけまくってる男なんて嫌だって、そんな子もいるのよ」  だいたいわたしが年下の子と遊びたいように見えるんだろうか。 「あ、純愛タイプですか?」  イラつきが過ぎる。軽薄な恋愛なんて嫌いな女の子も多いのに。 「ただ飲んだりしながらおしゃべりしてくれるだけでいいんスよ」  悪い子達には見えないが、そのくらいじゃいい男とは認めない。 「ガキと飲む趣味なんかないのよね」 「あ、 恋人いるんですか?」  いないけど。 「とにかくあきらめてくれるかしら?」  そう告げると、 若い男達は 不機嫌そうな顔になった。 「下手に出てんのにさ-」 「じゃあ、いいよ。若い女の子探します。ババア」  さすがにムカッとしたが、諦めてくれたようだ。
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