DRY

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ある日。 「そういえば、サボテンって花は咲かせないの?」 私は玄関からサボテンを持ってきて例のテーブルに置く。 今日は休日だ、 昼頃に起きてきて最近はまっているドラマをつける。 刑事ものだが、ツンツンしたイケメン上司とおっちょこちょいだが純粋でかわいい主人公の恋物語だ。 王道だけど結局こういうのが一番面白い。 「おー。」 あいつもさっきまでいびきをかいていたから寝起きのようである。見た目は全く変わらないけど…。 「サボテンの花は人を元気にさせる力があるって昔母さんが言ってたよ。 あんたは咲かせてくれないの?」 「お前これ以上元気になってどうするんだよ。 それに、花を咲かせると俺の寿命は縮むんだよ。」 「え、そうなの!?初耳なんだけど。」 私はイケメン上司から視線をサボテンに移した。 「今初めて言ったからな。…知っていたら困る。」 私はテレビを止めて言った。 「え、花咲かせたら死んじゃうってこと?」 「おい、テレビつけろよ。見てたんだぞ。」 見てたんかい。私はもう一度テレビをつけた。 「俺は年上のセクシーな上司の方がタイプだ。 なぜこんなどんくさい新米若娘を選ぶのか理解できない。」 こいつ、ドラマのこと言ってやがる。
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