真理子さん

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ありがたいことに店はそこそこ繁盛していたが、商店街自体が寂しくなってきたこともあり少しずつ売上が落ちていた。 「お弁当、売ってみませんか?」 ある時、まぁちゃんが提案した。 長く勤めるパートさんと顔を見合わせて笑う。 「盛り付けがね、私やバァちゃんにセンスがなくてさ。売れないのよ」 「そうそう、あれはひどかった」 駅前にオフィスビルもあるからランチを見込んで試したことはあった。 「味は最高なんだから、もったいないですよ。私、やりますよ」 そう言ったのもまぁちゃんだった。 いや、この人、料理のセンスは全くなかったと思うぞ。前に一度やってもらってゴメンナサイしたもの。 どうやら、味付けと盛り付けは使う脳が違うらしい。
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