真理子さん

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まぁちゃんがいないとなると今日お昼の弁当は無理かな。 駅前でタクシーを捕まえるかバスに乗るか迷いながらふと店の心配をしていた。その時はまだ余裕があったのだと思う。 彼女の詰める弁当は本当に綺麗だ。 店に来ると彼女はエプロンの紐をキュッと締めながら、クルリとその日のおかずを眺め、スタスタと並びの八百屋へ行き彩りを仕入れてくる。 長く艶のある髪をボールペンを使って器用にまとめると、テキパキと手を動かし次々にカラフルで綺麗な弁当を作り上げる。 「まるで魔法みたいやね」 関西出身のミナちゃんがパチパチ写真を撮る。 「コレ見て作ったらカンペキやん?」 なぜだか同じにはならないのだけど、 何十枚にもなる写真は店の財産だ。
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