健太

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クリスマス近くになって思い切って告白した。 「ええっ…と。誰かと間違っていませんか?」 「からかってますか?」 「何かのゲームとか…」 さすがにちょっと傷付いた。 どんな風に思われてたんだよ、俺。 「ごめん、わかった」 彼女はこの時のことをあまり覚えていないらしい。本当に告白ゲームみたいなことをしていたと思っていたのだという。 しばらくして 俺が原付でハデに転んで病院送りになった時に、彼女が大泣きしながら病室に飛び込んできた。 「バカですか⁈」 「なにやってるんですか⁉︎」 「生きてますか⁉︎」 彼女がこんなにも感情を爆発させたのは後にも先にもない。 いろんな意味で無駄に目立ってしまったが、めでたく付き合うことになった。
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