あいさつ

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「いらっしゃい。いらっしゃい」 玄関から愛想よくでてきたのは 恰幅よい圭の母親・佳乃(よしの)。 「時間が勿体ないから  先に近所だけでも  挨拶回りへいこか?」 「おう!荷物積むわ」 佳乃に言われて圭は 何十箱もの菓子折箱を 後部座席へ積んで、ついでに 佳乃を積んでから 「俺のオカン」 香澄に紹介。 「あ、あ、はじめまして」 慌てて香澄は挨拶を 助手席からする慌ただしさ。 「はいはい、こんにちは。  もう10年も圭から  『香澄ちゃんは~香澄ちゃんは』  色々聞かされてるから  初めての気もせーへんわ、フフ  まあ、仲良くやりましょ」 気さくな笑顔を、香澄にくれた。
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