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1 プロポーズ
「 結婚しよう 」
圭の言葉に
香澄は指先まで震わせて
何度も頷きながら泣いてしまってた。
二人で初めてデートした海、
わざわざここを選んで
プロポーズしてくれたことも
香澄を感激させた。
「泣くことないやん。
大学から付き合うて
10年やで!遅いくらいや!
ギリギリセーフ、アラサーで
ウエディングドレスを
着せてやれてよかった。
待たせた分、お色直しは
何回でもしたらええ!」
「結婚式・・・」
上機嫌の圭の言葉に
香澄のハッピー度は
半分の50%に失速・・・。
「せや!派手にブッ放すか、ハハハ
でも、その前にお互いの家に
挨拶いかんとアカンわ。
俺達、ずっと名古屋やから
東京の香澄の親にも会うてないし、
うちの和歌山の家にも連れて
行ってないからなあ。それも
俺がなかなか博士論文が取れん、
就職決まらんで申し訳なかった」
「お互いの親・・・挨拶・・・」
具体的な話で
香澄のハッピー度は10までdown。
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