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コロナ渦中の闘病日記 -Ⅱ,発熱・一時的な症状の回復-
2020年12月に入り、体調に異変が生じた。
何故か夕方以降になると37~38℃の微熱が
生じるのである。コロナ患者が都内では600人を越えるニュースが連日報道されていた頃である。
風邪か?様子をみるか。
微熱をあまり気に止めず、市販の風邪薬を飲んでいたが、熱が一向に下がらない。コロナに感染したかもしれない。私は流石に焦り出した。
先月までお世話になった胃腸内科のクリニックがPCR検査を行っていたので、12月中旬頃に電話をした。
「発熱外来をお願いしたいのですが」
スマートフォン越しに、電話の相手に緊張が走ったのが分かった。
「コロナの疑いですか?」
それ以外何があるのだろう?
首を傾げながら、そうだ、と伝えると、幾つか質問に答えるよう指示された。
内容は以下の通りである。
①発熱はいつからか?何度くらいか?
→37~38℃後半(徐々に熱が上がりだして
きた)
②咳や、その他気になる症状はあるか?
→発熱とだるさくらい
③濃厚接触者に最近接触したか?
→接触していない(そもそも外出を控えて
いる)
④呼吸器系に疾患はあるか?
→全くない
⑤成人病や、疾患を抱えているか?
→抱えていない
「コロナの疑いはないので、検査は受けられ
ません」
耳を疑った。
検査が受けられない?どういうことだ?
「検査の結果、陰性でしたらそれにこしたこ
とはないので受けたいのですが」
PCR検査を受けられないのは困る。何とかならないものか。
焦る気持ちとは裏腹に、電話の相手からはNGの一点張りだった。
仕方ない。他を当たろう。
電話を切り、次は保健所に電話をしたが、なかなか繋がらない。更に気持ちが焦る。
やっと繋がっても、先ほどの電話と同じような質問をされて、「コロナの疑い無。経過観察をして、体調に異変があったらご連絡下さい」とマニュアル通りの回答が返ってきた。
忙しいのか、矢継ぎ早に質問をされて戸惑った。
どうやら先ほどのクリニック同様、検査が受けられないではなく、受けさせてもらえないようである。それだけ問い合わせが殺到しているのだろう。
押し問答を繰り返しても時間の無駄なので、電話を切った。経過観察をするしかなかった。
ふと、保健所や医療機関が逼迫した影響で、コロナウイルスの検査を受けられなかった女性のニュースを思い出した。その方は結局陽性で、都内のホテルで療養していた。マスコミから取材を受けていた時点では陰性で退院していたが、髪が抜ける・だるい・吐き気、等の後遺症が残っていた。
ぞっとした私は、慌ててパソコンの電源を入れた。
民間でPCRを行っている機関を見つけた。
都内にあり、住んでいる場所からあまり遠くないため機関の前まで行ってみた。しかし、検査費用・2000円と陰性証明書・5000円、それぞれに費用がかかる他、結果が必ずしも有効ではない恐れが分かった。結局、利用を控えた。
そうこうしているうちに年末になった。
微熱は少し治まりかけたので、様子をみることにした。
これが後に、症状をより悪化させる原因になるとも知らずに。
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