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ジーが冷ややかな目で僕を見下ろす。
「責任、感じてますか?」
僕はうんざりした気持ちでジーを見上げる。
「誰のせいですか?」
僕はため息をついて、小さく手を上げる。
「久三を見守り、手伝うのは誰の仕事ですか?」
僕は自分を指差す。
「では、行ってらっしゃい、小松。」
僕は渋々立ち上がると、人間界に降りる姿勢を取る。
「230年も経ってるのにさっ。」
跳び上がりながら呟くと
「こらっ。文句を言ってはいけません。」
とジーがたしなめる。
僕はシュッと音を立てながら、人間界へ飛び込む。
「ジーはしつこいよねー。」
素早く下降しながら呟くと、
「聞こえてますよ。」
とジーの声が頭に響く。
「ちょっとっ!直接、語るのやめてっ!」
手で頭の回りを払いながら抗議する。
「これだから全知全能の人は嫌だよ。」
ムスッと呟くと、ふふふ、とジーの笑い声が頭に響く。
「だーーーーーぁっ!」
僕は大声でそれを書き消して、久三目掛けて飛んでいく。
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