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(駅近マンションで車持ちって……金持ちだな)
しかもマンションすら単身者向けではない、真治の部屋は4室ある大きなタイプだが、他に家族がいるわけではなく、空羅とふたり暮らしだったと判る。
「ねえ……空羅さんとは、結婚するつもりだったの?」
思わず聞いていた、自己紹介では恋人と言っていたのだ。
「うーん、そんな話はしたことないけど、まあこのまま付き合ってればしたかもなあ。一緒に住み始めたのは俺が大学を出てマンション買うって言ったら、空羅も一緒に住みたいって言い出して──って、本当に覚えてないのか」
「だから。言ってるじゃん」
そうだけどさ、と真治はハンドルを握ったまま肩を竦めた。当人にこれまでのことを話すのかと思うとばかばかしくも感じるが。
「空羅は親からの援助は一切なくアパートで独り暮らししてて──空羅は自分で金を稼いで高校も大学も通ってた、親は一切金を出してくれない、入学金も授業料も衣食住も全部自分で賄ってた。もちろんたくさんの奨学金やらの援助は受けていたけど、苦労はしてた。そこへ一緒に住みたいって言われて、断れないだろ、ソープランドでアルバイトしながら通学してたし」
「ソープランド!? 風俗で働いてたの!?」
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