07 夕食と自由時間

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07 夕食と自由時間

 服作りの概要が決まり、だいたいの作業内容が分かってきたので夕食にした。いつものコンビニ弁当だ。  加代はビスケットを食べたくらいで空腹だったのか、大盛りのハンバーグ弁当、マリンは唐揚げ弁当を食べている。王は幕の内弁当、まさに弁当の王道である。  夕食が終わり、先ほど決めた概要で必要な人材の募集を送信し、今日の作業は終わりにした。これからは自由時間である。  この世界には娯楽らしきものはない、でも各家庭にはテレビはある。  そのテレビでは普通の番組は放送されず、映画とか音楽がケーブルテレビのように一日中流されている。  ネットもある。アクセスできる内容は乏しいけれども。  マリンと加代は、リビングにある大型液晶テレビでアニメを見ている。アクションが派手で、目まぐるしく場面が変わる。目がチカチカしてきた。 「疲れたんで、風呂に入って寝ることにするよ」色々なことがあって、今日は本当に疲れた。二人は返事すらしない。テレビに全集中だ。  風呂はいつも王が最初だ。男尊女卑的な考えではなく、マリンが最後がいいと言ったからだ。  一階に降りる。トイレと風呂場のドアが並んでいる。風呂場は半畳くらいの脱衣所に洗面台があり、風呂は一人ずつしか入れないくらい狭いユニットバスだ。  湯船に浸かり、今日一日を反芻した。  なぜ、加代のコンソールは我々と違うのだろうか? マリンが見せた一瞬の悲しげな顔、気になることばかりだったが、今は仕事に集中しなくてはと思った。  風呂から上がり、冷蔵庫からスポーツドリンクを出してガブガブと飲んだ。まだ二人はアニメを見ている。  邪魔しないように、こっそり自室に引っ込んだ。布団を敷いて、横になっていると、すぐに睡魔が襲ってきた。
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