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02 なろ王、降臨
投稿はイメージすると、小説投稿サイトのホーム画面が開き、それが文字化されてデータとなり、天界のような場所に送られて具現化する。
まずは自分の姿をイメージした。普通でいい。中世のゴテゴテした王様の姿は恥ずかしい。
投稿が終わると、3Dプリンターが物体を作るように、自分の体が下から上へと実体化して現れてきた。
スニーカーを履いている。デニムパンツに白い無地のTシャツを着ている。体型は標準的。顔は見ることはできない。
自分が実体化した一人の男として現れた。
「なろ王降臨なう」思わず声が出た。
さて、生活地盤である都市が欲しい。何でも揃う便利な都市、帝都をイメージして投稿した。
さて、次は帝都が出現するぞと、身構えていたが、そのまま白い世界は変わらない。ポツンと自分が佇んでいるだけだ。
そのままの姿勢で待ち続けたが、何も変わらない。
「なるほど、創造できる規模は限界があるのだな」
そう呟いた。人なら一人、街は無理で家なら一軒単位でしか作れないのかもしれない。これは後で試してみる必要がありそうだ。
そうなると世界創造は大変な作業になる。神様はホント働き者だったんだなと思った。
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