ささやくように

11/15
前へ
/15ページ
次へ
 それは、ちがうよ。と、沙月に言いたかったが、本当のことを話すわけにはいかない。沙月の幸せを願って決めた決断であるのだから。  「私を幸せにしてくれるんじゃなかったの〜?」  それが沙月が1番幸せになれると思ったんだよ……心の中で優は返事をする。  「私、結婚の時期は別に気にしてないよ。」 「え?…」 思わず、声が出る優。 「やっぱり、それを気にしてそんなことを言い出しわけかぁ。びっくりしちゃった!」 沙月は優に微笑んだ。
/15ページ

最初のコメントを投稿しよう!

9人が本棚に入れています
本棚に追加