朝の集会

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体育館はガヤガヤと賑わっていた。 ハナが周りを見渡す。 「あれ、学年の集会じゃなくて全校生徒なんだ。珍しいね!」 「ふぅ。こうも多いと自分の場所探すのめんどくさいな。」 ソーマはキョロキョロと学年を探した。 「な、高橋!あそこじゃねえかな?」 「お、確かに。1番奥の方か。」 俺と高橋とハナは人混みをぐるっと回って奥の方に来た。 ソーマ達が並ぼうとした時に、 急にソーマのお腹に「ピシャアアア!!」とイナズマが走った。 「くぅぅぅぅ!!!!??!?……ごめん、待った。」 「ん?」 「どうしたの?そーま」 「そういえば今日朝トイレ行って無かったわ。今キタ……でかい怪物が……き…た…」 とんでもない腹痛だ。昨日の晩に食べた山盛りハンバーグに違いない。 「だいじょーぶ?」 「まーーた大便か。ウンコマンとはお前の事だな。ソーマ。」 「高橋……お前帰ってきたら赤ちゃんのように泣かすからな……」 「お前の前で泣くなんて絶対にない。死んだ方がマシだね。早く行ってこいよ。うんこ漏らすぞ。」 「お前覚えとけよ……!先生!すみません集会始まっちゃうんですけど、トイレ行ってきます!!!!!」 「お、おう。」 すごい剣幕で言われたので、担任の顔がちょっとひきつっていた。 「うおおおおお、トイレトイレェー……げ!」 体育館のトイレを見ると故障中となっていた。 「まじかよ、校舎のトイレまで行かないといけないなんて!」 ソーマは急いで階段を登って、渡り廊下を走った。 校内はシーンと静まり返っていて、昼なのに学校が静かという不思議な光景だった。 が、ソーマはそれどころじゃない。 自分の足音だけが響く中で、職員室のトイレを発見した。 「うおおおおお!もっちゃうもっちゃうー!!」 ソーマはギリギリセーフでトイレに入ることが出来た。
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