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「おっせーなあいつ」
高橋がウンコマンのことを気にしていると校長が大きな体育館の舞台に上がった。
キーンとマイクがなった後に、校長が喋りだす
「ん!!んん!!えー、南桃青高校の皆さん。おはようございます。今日はいい天気でとても清々しい朝ですね。」
(始まったぞ……)
「はあ。」
そう高橋がうんざりしながらも、しっかりと校長の話を聞く。
やはり大人の大事な話は聞いた方がいいに決まっているからだ。
だが、校長はどうでもいい話が多い。
「ウンコマンは何やってんだ。もしかしてサボってるんじゃいだろうな……」
ハナの方はと言うと、後ろを向いてきた友達とおしゃべりをしている。
こういう校長の長話の風習っていつまで続くんだろうか。
内容を紙にまとめて配って欲しいな。
そう高橋が考えていた時に、校長の話が急に変わった。
「そう!今日のように素晴らしい日だからこそ。この学校に来てもらった方がいます!」
生徒達は小声のお喋りから、一気にざわつき始めた。
「な、なんだなんだ!」
「おい、おいっ!芸能人かな??」
「いや!お笑い芸人かもしれないぞ!」
「いや!私はイケメン俳優かアーティストだと思うわ!」
「アイドルかなあ」
「学歴の名高い社長か誰かかな?」
高橋がそう思っていると、校長がまた喋った。
「せーしゅくに!せーしゅくにお願いします!今から紹介しますよー?」
生徒たちがしん……と静まり返った。
みんながドキドキワクワクしていた。
「それではっ、前へどうぞ……!!」
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